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スタグフレーションがくる可能性がある中での不動産投資~「物価上昇」と「景気低迷」が同時に起きる時代に、収益不動産をどう考えるか~
- 2026.08.24
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物価が上がるのに景気が悪くなる」時代が来る?
「最近、物価が高くなった」
そう感じる方は少なくないのではないでしょうか。
食品や日用品、エネルギー価格だけでなく、建築資材、人件費、物流費など、不動産投資にも関係するさまざまなコストが上昇しています。
一方で、物価が上昇すれば景気が良くなるとは限りません。
企業の仕入れコストが上昇し、利益が圧迫され、家計では生活費も増えて、実質的な購買力は低下しています。その結果、消費や設備投資が弱くって経済成長は鈍化する。
こんな感じで、物価上昇と景気低迷が同時に進む状態を「スタグフレーション」と言うらしいです。
日本銀行は2026年7月の展望レポートで、日本経済について緩やかな成長を見込む一方で、原油価格の上昇と円安を背景に、2026年度後半以降の物価上昇率が2%を明確に上回る可能性があると示しました。
もちろん、現時点で日本がスタグフレーションに陥ると決まったわけではないんですが、
「もし物価上昇と景気減速が同時に起きてしまった時に、不動産投資はどうなるのか」を今から考えておくことが大切だと思っています。
そもそもスタグフレーションとは何か?
スタグフレーションとは、
「Stagnation(景気停滞)」+「Inflation(インフレーション)」
を組み合わせた言葉らしいです。
一般的には、
- 景気が悪化する
- 経済成長が鈍化する
- 企業収益が圧迫される
- それでも物価は上昇する
という状況を指します。つまり八方塞がり感満載の常置ですね。
通常、景気が悪くなれば需要が弱くなり、物価上昇も落ち着きやすくなります。
でも、原油や食料、資源、輸入品などの価格上昇が続くと、景気が弱くても物価が上がることがあります。
これがスタグフレーションの難しいところです。
日本はエネルギーや原材料の海外依存度が高く、原油価格などの上昇は企業や家計の負担となります。日銀も2026年の講演で、原油価格上昇が企業収益や家計の実質所得を圧迫する可能性を指摘しているようです。
スタグフレーションになると不動産投資はどうなるのか?
ここが、不動産投資家にとって最も重要なポイントなので解説していきますが、これは絶対という訳ではありませんので、ご承知おきください。
スタグフレーションでは、
「物価が上がる=不動産価格も上がる」
と単純に考えることはできません。
なぜなら、不動産投資には「需要」と「金利」という二つの重要な要素があるからです。
例えば景気が悪化すると、
- 企業の業績が悪化する
- 雇用環境が悪化する
- 住宅需要が弱くなる
- 賃料の上昇が難しくなる
といった影響が考えられます。実際に都心部のマンション価格も怪しくなってきました。
一方、インフレが続くと、
- 建築費が上昇する
- 修繕費が上昇する
- 人件費が上昇する
- 不動産価格の下支え要因になる
という側面もあるんです。
つまりスタグフレーションでは、不動産にとってプラスの要素とマイナスの要素が同時に発生する可能性をもっています。
なので、「不動産だからインフレに強い」と単純化せず、物件ごとの収益構造を見る必要がめちゃくちゃ大切になります。
最も最悪なのが「金利上昇」と「収益悪化」の同時発生
スタグフレーションを考える上で、不動産投資家が特に注意したいのが金利です。みなさんめちゃくちゃ気になるところだと思います。
物価上昇が続けば、金融政策にも影響がでます。
日本銀行は2026年7月の展望レポートで、経済・物価・金融情勢を踏まえながら、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく考えを示してますね。
不動産投資では、銀行融資を利用するケースが多いため、金利上昇は返済額や投資収益に直接影響するから厄介なんです。
例えば、
「家賃収入はほとんど増えない」
にもかかわらず、
「借入金利は上昇する」
となれば、当然ながら手残りが減少します。
さらに修繕費や管理費なども上昇すれば、収益不動産のキャッシュフローは一段と圧迫されます。
だからこそ、これからの不動産投資では、現在の利回りだけではなく、金利上昇やコスト上昇に耐えられる収支構造かどうかを見る必要があるんです。
また、その答えも見いだせる管理会社と付き合うことも大事ですね。
私が銀行員時代から感じていた「収益不動産の強さ」
私は不動産業界に入る前、10年以上銀行員として融資業務に携わっていました。
銀行員の立場から収益不動産を見ると、非常に重要なのは「物件価格」そのものではありません。
その物件が、将来にわたって安定したキャッシュフローをどうやって生み出すか。
ここが重要です。
例えば、景気が悪化しても入居需要が見込める立地であれば、家賃収入を維持できる可能性があります。
反対に、人口が減少し続ける地域や、特定の需要に依存している物件では、景気が悪化した際に空室が増え、収益が急激に悪化する可能性があります。
銀行員時代に融資案件を見る中でも、
「利回りが高い物件」=「安全な物件」ではなかったです。
むしろ重要なのは、将来にわたって返済原資となる収益を生み出せるかどうかです。
この視点は、現在、不動産投資をする上でも変わりませんし、ある意味一番悩ましいところです。
スタグフレーション時代に選びたい収益不動産とは
では、物価上昇と景気減速が同時に起こる可能性がある中で、どのような収益不動産を選べばよいのでしょうか。
私は、これまで以上に「安定性」が重要になると考えています。
例えば、
① 賃貸需要が安定している
人口だけを見るのではなく、
- 駅へのアクセス
- 周辺の雇用
- 大学・病院などの施設
- 商業施設
- 世帯数の推移
などを総合的に確認します。
② 家賃設定に無理がない
これは購入を検討する時にはめちゃくちゃ注意してください。
現在の家賃が周辺相場から大きく乖離していないかを確認します。
高い家賃で満室になっている物件よりも、周辺相場に対して適正な家賃で安定した入居を確保できる物件の方が、長期的には強い場合があります。
③ 修繕リスクを把握している
インフレ時代には、修繕費の上昇も無視できません。
外壁、防水、給排水設備、エレベーターなど、将来的な修繕費をあらかじめ見込んでおく必要があります。
④ 金利上昇に耐えられる
現在の金利だけで収支を計算するのではなく、金利が上昇した場合にも返済を続けられるかを確認することが重要です。
⑤ 管理会社を見極める
実はここがめちゃくちゃ大事です。答えを見いだせない管理会社もいれば、修繕費で猫糞する管理会社もいます。オーナー目線で考えられる管理会社を見極めてください。
「高利回り」より「収益の再現性」を見る
不動産投資では、どうしても表面利回りが注目されます。
しかし、スタグフレーションのような不確実性の高い環境では、利回りの高さだけで物件を判断するのは危険です。
例えば、
表面利回り12%だが、空室が多く修繕費も高い物件
と、
表面利回り7%だが、賃貸需要が安定し修繕計画も明確な物件
では、どちらが長期的に手元に残るでしょうか。
答えは、必ずしも利回り12%の物件ではありません。
重要なのは、
「その収益が10年後も維持できるのか」
という視点です。
これは、これまでのコラムでも繰り返しお伝えしてきた「出口戦略」ともつながります。
スタグフレーションを恐れるのではなく「変化に強い投資」を考える
スタグフレーションが発生するかどうかを、誰も正確に予測することはできません。
だからこそ、投資家がやるべきことは「未来を当てること」ではないと私は考えています。
重要なのは、
どんな環境になっても、ある程度耐えられる物件を選ぶこと。
金利が上がる。
修繕費が上がる。
空室が増える。
家賃が思うように上げられない。
こうした状況を想定しても、投資を継続できる収益構造をつくることが重要です。
不動産投資は、未来を予測するゲームではありません。
未来の不確実性に備えて、現在の投資判断をするものななので注意していきましょう。
これからの不動産投資は「インフレに強い」だけでは足りない
スタグフレーションとは、景気が停滞する一方で物価が上昇する経済状況です。
現時点で日本がスタグフレーションになると決まったわけではありません。しかし、原油価格や為替、物価、金利など、今後の不動産投資に影響を与える要素は大きく変化しています。
だからこそ、これからの不動産投資では、
- 物価上昇
- 金利上昇
- 修繕費上昇
- 空室リスク
- 賃貸需要
- 出口戦略
これらを一つひとつ考える必要があります。
「インフレだから不動産」ではなく、「変化に耐えられる不動産を選ぶ」。
この考え方が、これからの収益不動産投資ではますます重要になるでしょう。
私たちは、「不動産の可能性はもっとある」という理念を掲げています。
不動産には、単に家賃収入を得るだけではない可能性があります。
しかし、その可能性を引き出すためには、時代の変化を読み、数字を確認し、リスクを理解した上で投資判断をすることが欠かせません。
これからも、不動産投資を取り巻く環境の変化を正しく捉えながら、皆様の資産形成に役立つ情報を発信していきますね。
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