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不動産投資は「出口」から逆算する|10年後も売れる収益不動産の選び方
- 2026.09.30
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「買いたい物件」ではなく「将来、買ってもらえる物件」を選ぶ
不動産投資を始めようと思ったとき、まず何を見ますか?
「利回りは何%あるのか」
「毎月いくら手残りがあるのか」
「銀行からいくら借りられるのか」
もちろん、どれもめちゃくちゃ大切です。
でも、前回のコラムでもお話ししたように、不動産投資は「出口戦略」まで考えて初めて投資として完成すると僕は考えています。
そこで今回は、もう一歩踏み込んで、
「出口から逆算すると、どんな収益不動産を選べばいいのか?」
という話をしていきます。
ポイントは、今、自分が「買いたい」と思う物件ではなく、
10年後、20年後に「この物件を買いたい」と思ってくれる人がいるのか。
ここを考えることなんです。
なぜ「10年後に売れるか」を購入前に考えるのか?
不動産投資は、株式のようにボタン一つですぐ売却できるものではありません。
売却するためには、買ってくれる人が必要です。
そして、その買主が収益不動産を購入するために融資を利用するのであれば、金融機関から融資を受けられる物件であることも重要になります。
つまり、
「自分が良いと思う物件」=「将来、他の人も欲しいと思う物件」
とは限らないんです。
例えば、今は高い家賃が取れていて、高利回りになっている物件があったとします。
「利回りが高いからいいじゃん!」
と思うかもしれません。
でも、その理由が、
- 人口減少が進んでいる
- 築年数がかなり古い
- 修繕費がかかる
- 周辺の家賃が下落している
- 入居者が集まりにくい
- 融資を受けにくい
といった事情によるものだったらどうでしょう。
今は高利回りでも、10年後に買ってくれる人が見つかりにくくなる可能性があります。
だからこそ、収益不動産を選ぶときは、
「今いくら儲かるか」だけではなく、「将来誰が買うのか」
まで考えておく必要があるんです。
「立地」は10年後の出口を左右する
まず、めちゃくちゃ重要なのが立地です。
不動産は動かせません。
建物は建て替えたり、リフォームしたりできますが、土地そのものを別の場所に移動させることはできませんよね。
だからこそ、収益不動産では、
「その場所に、これからも賃貸需要があるのか?」
を考えることが重要です。
例えば、
- 駅からの距離
- 周辺の人口
- 世帯数
- 近隣の学校や病院
- 商業施設
- 企業や勤務先
- 周辺の賃貸物件
- 将来的な街の変化
もちろん、「駅から徒歩10分以内なら絶対に売れる」という単純な話ではありません。
地方でも、その地域特有の需要があれば十分に投資対象になることがあります。
大切なのは、
「なぜ、この場所で賃貸需要が続くと考えるのか?」
を自分の言葉で説明できることです。
「今の家賃」ではなく「10年後の家賃」を考える
収益不動産を見るとき、多くの人が現在の家賃を確認します。
これは当然です。
でも、僕はそれと同じくらい、
「10年後、この家賃はいくらになっているだろう?」
と考えてほしいと思っています。
例えば、現在の家賃が周辺相場より高い状態で設定されていたとします。
今は満室だから問題ない。
そう思っていても、入居者が退去した後、次の入居者を募集するときには家賃を下げなければならない可能性があります。
逆に、現在の家賃が周辺相場と比べて低く、今後適正な水準に近づけられる余地がある物件もあります。
つまり、
現在の家賃=未来の家賃
ではないんです。
不動産投資では、現在の収支だけを見るのではなく、周辺の募集家賃や過去の賃料推移、賃貸需要などを確認しながら、将来の収支までイメージすることが重要です。
実際に、買取業者が検討する際は、家賃相場の話は最初の方に確認します。また、ペット共生住宅にしたらバリューアップできないかなども検討材料になります。
「建物の状態」と「修繕履歴」を確認する
ここは超重要です!
僕の友人で、給与所得と損益通算もできるという話に乗って地方のアパート買った方がいますが、防水の修繕もできずに今はボロボロの状態で放置するしかなくなっています。こんな事にならないように、
収益不動産は、買った瞬間が完成ではありません。
保有している間に、
- 外壁 (外壁がタイル貼りの場合は慎重になる必要あり)
- 屋上防水(防水の目安は長くても15年~20年)
- 給排水設備 (受水槽の点検状況や、ポンプの交換時期などを
- エレベーター (修繕履歴・メンテナンス契約の内容)
- 空調設備 (事業用の物件の場合は個別空調なのかセントラル空調なのか)
- 共用部分 (特に配管には注意、鉄管の物件は漏水可能性あり)
など、さまざまな修繕が発生します。
だから、購入前には「築年数」だけを見るのではなく、
「これまで何を修繕してきたのか?」
を確認することが大切です。
同じ築20年の物件でも、きちんと修繕されている物件と、ほとんど手を入れていない物件では、今後必要になる費用が変わってくる可能性があります。
そしてこれは、将来売却するときにも関係してきます。
買主から見れば、
「この物件、買った後にどれくらい修繕費がかかるんだろう?」
というのは、めちゃくちゃ気になるポイントですよね。
だからこそ、修繕履歴がきちんと残っていること自体が、将来の売却時の安心材料になることがあります。
なので、修繕の履歴をちゃんとメモしておく事もめちゃくちゃ重要です。
「銀行が融資しやすい物件か?」という視点
ここは、僕が銀行員を10年以上やってきたからこそ、特にお伝えしたいところです。
収益不動産を購入するとき、自分が現金で購入するのでなければ、多くの場合は融資を利用します。
そして、売却するときも買主が融資を利用する可能性があります。
ということは、
「次に買う人が銀行から融資を受けやすい物件なのか?」
という視点も、出口戦略では重要なんです。
金融機関は、物件の収益性だけを見ているわけではありません。
立地、担保評価、築年数、法令上の問題、収支、借入状況など、さまざまな要素を見ながら融資を判断します。
もちろん、金融機関によって審査基準は異なります。
だからこそ、
「自分が借りられたから、この物件は誰でも融資を受けられる」
と考えるのは危険です。
10年後、20年後に次の買主が融資を受けられる可能性まで考えておく。
これが、出口から逆算した収益不動産選びではめちゃくちゃ重要です。
なので、税務上の耐用年数が現在何年経過していて、10年後に売却する場合は残りの耐用年数は何年だ?という話です。基本的な金融機関では、税務上の耐用年数=借入期間となるケースがありますので、木造の物件などは特に気を付けましょう。
「土地としての価値」も考えておく
建物だけではなく、土地にも目を向けてみましょう。
僕としたら、ここがめちゃくちゃ運用を考える部分で重要です。
収益不動産としての運用が難しくなったとしても、土地そのものに価値が残っている場合があります。
例えば将来的に、
「建物を解体して土地として売却する」
という選択肢が考えられる物件です。
もちろん、解体費用がかかります。
そのため、
「土地があるから安心」
という単純な話ではありませんが、安心材料の一種として把握は必須です。
土地価格から解体費用や売却費用などを考えたときに、最終的にいくら残るのか。
ここまでは絶対に検討しておいてください。
不動産投資では、建物だけを見ていると見えない価値が確実にあります。
「出口の買主」を具体的にイメージしてみる
ここまでいろいろなポイントを挙げましたが、僕が一番おすすめしたい方法があります。
それは、
「10年後、この物件を誰が買うのか?」
を具体的に考えてみることです。
例えば、
「個人投資家が買うのか?」
「法人が買うのか?」
「相続対策を考えている人が買うのか?」
「長期保有を目的とする投資家が買うのか?」
「土地として購入したい人がいるのか?」
ここまでイメージしてみるんです。
買主がイメージできる物件は、出口も考えやすくなります。
逆に、
「利回りは高いけど、10年後に誰が買うんだろう?」
となるのであれば、一度立ち止まって考えたほうがいいかもしれません。
銀行員だった僕が考える「売れる収益不動産」
ここまで読んでいただくと、
「じゃあ、結局どんな物件がいいの?」
と思いますよね。
僕が考えるポイントを整理すると、
- 将来も賃貸需要が期待できる立地
- 現在だけでなく将来の家賃も考えられる
- 建物の状態や修繕履歴が明確
- 買主が融資を受けやすい条件を備えている
- 土地としての価値も検討できる
- 10年後の買主をイメージできる
こういった視点です。
ただし、これらを満たしていれば「必ず高く売れる」という話ではありません。
不動産市場は変化しますし、金利や人口動態、物件価格、賃貸需要なども変わっていきます。
だからこそ、
「今いい物件か?」ではなく、「将来も選ばれる可能性がある物件か?」
という視点を持っておくことが大切なんです。
不動産投資は「買う物件」ではなく「売れる物件」から考える
不動産投資では、どうしても購入時のことばかり考えてしまいます。
「この物件、利回りがいい!」
「融資が通った!」
「毎月これだけ手残りがある!」
もちろん、購入時には重要なポイントです。
でも、その先には必ず「出口」があります。
だから僕は、
「この物件を買いたい」
だけではなく、
「10年後、この物件を買いたいと思う人がいるだろうか?」
まで考えてほしいと思っています。
不動産投資は、買った瞬間に利益が確定するものではありません。
保有期間中の家賃収入。
ローン返済による資産形成。
修繕や管理にかかるコスト。
そして最後の売却。
これらを全部合わせて、初めて投資の結果が決まります。
だからこそ、出口から逆算して収益不動産を選ぶ。
これは、不動産投資を長く続けていくうえで、めちゃくちゃ大切な考え方だと思っています。
まとめ|10年後に「この物件を買いたい」と思う人を想像する
今回のポイントをまとめます。
不動産投資で出口から逆算するなら、次の6つを確認してみてください。
- 立地と将来の賃貸需要
- 10年後の家賃
- 建物の状態と修繕履歴
- 次の買主が融資を受けられる可能性
- 土地としての価値
- 10年後の買主を具体的にイメージする
そして、収益不動産を購入するときには、ぜひ一度こう考えてみてください。
「10年後、この物件を誰が買うんだろう?」
この質問に自分なりの答えを持てるかどうか。
ここは、めちゃくちゃ大事です。
次回は、収益不動産を選ぶときに多くの人が気にする「利回り」について掘り下げます。
「利回り10%なら、10%儲かるんじゃないの?」
実は、そう単純な話ではありません。
次回は、「不動産投資で『利回り10%』に飛びついてはいけない理由」について、利回りの数字だけでは見えない「本当の収益性」を解説していきます。
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